
ダンスの聖地・川崎クラブチッタにて、3月20日(木)「STAGE ON THE SHOW」が開催された。
今回で4回目となる本イベントは、株式会社1HUNDRED MUSIC[代表取締役:鈴木玄(GEN/OHL)]が主催。初回から演出・制作を手がけているのは、三浦史也(Life² C)だ。なお、過去2回は「STAGE ON THE BET」の名で開催されていた。
イベントをプロデュースしたのは、ダンスボーカルグループOHLのメンバーでもある若干24歳のCEO・GEN。“音楽にすべてを捧げる”というコンセプトのもと、彼自身が創り上げた一夜限りの特別なステージとなった。
これまで数えきれないほどのライブが行われ、ストリートカルチャーの熱を刻んできたこのCITTA’で、今宵どんなスペシャルな時間が待っているのか──自然と胸が高鳴る。
1HUNDRED TRAINEEとENDRIP.(OP ACT)はチッタへの感動を語った。
まず元気な挨拶で登場したのは、1HUNDRED TRAINEEの7人だ。披露したのは、所属事務所の先輩・OHLの楽曲「Ashes」。
まず驚かされたのは、1HUNDRED Inc.がすでに練習生制度を整え、彼らを育成しているという点。そして選曲は、落ち着きのあるムーディな一曲。フレッシュな新人らしさに甘えず、しっかりと情感を込めて踊りきる姿からは、着実に育成の成果が感じられた。初舞台とは思えない堂々としたパフォーマンスに、今後の成長にも大きな期待がかかる。

ーー続いて登場したオープニングアクトは、2024年7月にデビューを果たした6人組グループ・ENDRIP.。
2ndシングル「W.T.B.」では、頂点を目指して進む道のりを力強くパフォーマンスに込め、観客の心を惹きつけた。
サブリーダーのJAM.はマイクを握り、「このような大きな会場、川崎クラブチッタのステージに立てることが本当にうれしいです!」と、緊張と喜びが入り混じった想いをまっすぐに伝えた。

ENDRIP.は“to the top!“と力強く腕を振り上げた。
彼らは今年から動員チャレンジを続けていて毎月行う公演にて目標動員に達しないと、なんと!7月25日に予定されているワンマンライブが中止になってしまうらしい!!3月公演は無事にクリアしたようだが4月12日(土)BUZZLIVE赤坂の目標は”50”。何ともハラハラする試みだが是非達成できるように応援したい。
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「大変長らくお待たせいたしましたー!」いよいよ本篇が始まると、MC YASが手を振りながら陽気に登場。
「お?と思ったら拍手、ヤバって思ったら歓声、かっこいいと思ったら声を出してOK!」と愉快なMCでオーディエンスを和ませた。

MC YASは陽気に登場し「STAGE ON THE SHOW」の開始を告げた。
NAO(OHL)×REIJI(Maison B)とDef Classがラップでチッタへの敬意を届ける。
ーーオープニングを飾ったのは、NAO(OHL)とREIJI(Maison B)によるスペシャルコラボパフォーマンス。普段はそれぞれ異なるグループで活動する2人だが、プライベートでは旧知の仲。ステージで共演するのは、およそ4〜5年ぶりだという。
最初にマイクを握ったのはNAO。楽曲「Never Know」で《忘れかけてたメモリー今すぐ取り戻して進もう》というリリックを響かせ、観客の心に火をつける。
続いて登場したREIJIは、「Pay Back」で《ダチとなら何度でも見れるDream》と力強く返し、勢いよくタオルを振り回して熱量を加速させた。
普段はユニット内で鋭いラップを繰り出すREIJIだが、この日は少し柔らかい一面も。年上のNAOにタオル交換をねだる微笑ましい姿が見られ、2人のあいだに築かれた信頼関係が垣間見えた。そんな先輩後輩ならではの距離感もまた、観客の心を和ませていた。

NAO(OHL)とREIJI(Maison B)はタオルとストールを交換して振り回す。MCの2人はパフォーマンスと打って変わった優しい笑顔。
2人は今日のために準備したコラボ曲「Rolling stone」を疾走感のあるビートにのせて歌い《走り続けるRolling stone》と共に前進していく意志を示した。
ーー「何番目とか関係ないし、今日もみんなを最高にするんで楽しんでいきましょう‼」リーダーJJがフロアを指さしながらクールに言い放つ。現れたのは2月にデビューした7人組ボーイズグループDef Class。
AKEYから始まる力強いラップの応酬が荒い息遣い共に推進力を放つ「Kick Base」。FALがハイトーンのフェイクで魅せると”kicking、kicking!”と煽りながら全員で踊りエネルギーを放った。

《Let’kicking!!》と合図を出すと“全員で腕を振り下げクールダウン「Kick Base」は面白い構成の楽曲。
「どこのファンとか関係なくて今日は今日しかないから今日を素敵にするために俺達全力なのでヤバいなと思ったら立ち上がって一緒に音楽を楽しみましょう!」とバチバチに熱い曲「BOW DOWN」を披露。
「今日もみんなのおかげで最高です!」とJJが感謝を述べると「後ろのほうもめっちゃ盛り上げってくれて、あなた方も眩しいですよ」とTAOが突然の丁寧口調で話し始めと会場から笑いが起きた。ラストには「みんなの人生を輝かせる1曲」と、《BIKA-BIKA BIKA-BIKA》というサビやエスニックなサウンドが印象的なデビュー曲「DIAMOND」を披露した。
NEWTRANDとB.A.C HOMIESは巧みなステージングでチッタを盛り上げた。
ーー急に会場にカエルような鳴き声が聞こえた⁉と思うと激しいビートと共に現れたのは”爆裂顔ラン蛙化7人組グループ”NEWTRAND。”推しなの?好きなの?推しぴっぴ!好きなの?推しなの?推しぴっぴ!”早口言葉のような歌に合わせて片手でハートを作り可愛くポーズしながら踊る。
《本日もアイドル最前線!!》TAKAをセンターにV字に整列した7人は代表曲「推しぴっぴ」を歌い始めた。《前髪ヨシ!メイクよし!》ステージに向けて指さし確認をしながら笑顔を振りまく。

“爆裂顔ラン蛙化7人組グループ”NEWTRANDが登場して度肝を抜く。
「We are NEWTRAND!」リーダーのYUITOがMCで挨拶し、KOUTOKUが「僕たちアイドルアーティストどっちでもない『愛ティスト』というジャンルで活動しているんです」と説明を加えた。
いきなり壮大なドヴォルザークの交響曲第9番が流れると縦一列になりSHUNが先頭で指揮棒を振るしぐさ。…と思うと次にキラキラ星で散らばり手を左右に振る、シンボルソング「きらギラ」(※7月15日(火)初CDリリース予定 )は休むことなく最後はレトロなアイドルソングに変わる。
NEWTRANDの『愛テイスト』は観客を一時も飽きさせない!振り切ったエンターテイメントを巧みに提示し存分に私たちを楽しませてくれた。
ーー「クラブチッタ調子はどう⁉」激しいビートと共にとMiTEYを先頭にB.A.C HOMIESの5人がゆっくり歩いて登場。初っ端から「Answer」でKAITOが長めのシャウトをカマすと続いてYUSUKEが勢いよく繋ぎボーカルスキルの高さを見せつける。「IMA」では遠慮がちなオーディエンスを盛り上げようとステージ先端に一列に腰掛けハンズアップで煽り距離を詰めていく。
まだまだノリ切れない客席。すると意を決したように、突然MiTEYとYUYAがステージ両端から降りていき観客席を走り回りながら懸命に煽っていく‼

徐々にオーディエンスを巻き込み盛り上げていくB.A.C HOMIES
捨て身で客席を盛り上げる彼らにオーディエンスも次第に立ち上がりハンズアップでエールを送った。そんな私たちに向かいKAITOは”ありがとう、ありがとう!”と何度も感謝を述べた。
「White love you」ではKAITOとYUSUKEの美しいハイトーンで《80億分1の君と会えた奇跡》と今日の出会いに感謝した。「Don’t Look Back」でMiTEYのキレのよいラップで沸かせると最後はみんなで共に拳を掲げ締めくくり会場は一体感に包まれた。
聖地チッタにふさわしいダンスコラボとLife² C
ーー「ザ ダンスバトルセッショーン!!」MC YASが声を上げると三浦史也(Life² C)を筆頭にダンスの精鋭が8人一堂に会した。今日のイベント制作と演出全般を担当した三浦は「今日ずっと裏で動いていてもう多分死んでると思うんですけど、踊ってもらっていいですか?」などとMC YASに冗談交じりに紹介された。
三浦史也は主催1HUNDREDMUSIC.Inc 代表のGENと5年前韓国のオーディション番組「G-EGG」で知り合い、その当時から2人でイベントを作りたいという夢を掲げてここまで来た。長い年月をかけて想い続けてきた夢がこのダンスの聖地で実現する今日、成し遂げたい気持ちも人一倍強いに違いない。
REDとBLUE2つのチームに分かれてのダンスコラボ。直前までパフォーマンスしていたKAITO(B.A.C HOMIES)は汗びっしょりで疲れ気味。そんな彼をちょっと贔屓目にジャッジするというMC YASにKAITOはさかなクンに似ていると言われたハイトーンで答えて笑わせた。
渋めなビートのDance Battle Beat「Tu-Di-Shi」が流れる。まずはチームREDのTAITO.(ENDRIP.)がステージ中央でリズミカルに体を動かしそこにリオ(DBSing)が大きくジャンプして飛び込むと歓声が沸く。一方でチームBLUEのREY(NEWTREND)は不敵な表情で煽った後、力強くステップ。

kekke(Life² C)の細かく音を取ったターンや複雑な足さばきはオーラを纏い圧倒的。
続いてチームREDターンに戻ると三浦史也(Life² C)はバットを構えるような姿からスタート、ホームランを打ち上げボールをキャッチする動き。重力を感じさせない小気味よさでシャッター音のようなサウンドにあわせカメラを構えるポーズも小粋で完璧!KANNA(OHL)はバイブレーションからフロアをうまく使った動きで大きく魅せると観客から大きな歓声が沸いた。
対するチームBLUEでは疲れていたはずのKAITO(B.A.C HOMIES)がコミカルでキレのある動きで驚かせる。ラストのSORA(Def Class)は後方から鋭く足で相手のフィールドに滑り込むとアクロバティックなブレイキンでカッコよくポーズを決めて締めた!
ーーダンスボーカルグループの概念を覆すような巧者揃いのフリースタイル。演者たちはすでに確固たるオリジナルスタイルを持ち、それを切り札として堂々と魅せ切った。それはダンサーとしてだけでなくパフォーマーとして活動する彼らならではの輝き方であった。
より“魅せる”という意識を持ったアーティストによるダンスコラボは見ごたえがあり、ダンス及びダンスボーカル界隈の客層のミックスにも貢献していくだろう。このステージの次なる展開が楽しみである。
ーー《タッタッタッタッ》振り子時計のような秒針音が倍速で響き渡る。そこに6人のクルーが現れる。1人がステージ中央にあるストローハットを手にすると後ろの5人も背中に隠し持っていたハットを取り出す。ミニマルなテクノビートが鳴り始めた。

Life² Cは小粋にハットを携えピタッと静止して時を待つ。たったここまでの洗練された動きだけで彼らに一線を画すオーラを感じる。
「”Life to Create”6人それそれの軌跡が重なり絡み合い新たな人生が始まる」をテーマに昨年結成された6人組ダンスチームLife² C。今回ダンサーチームとしては唯一の参戦だ。音楽にブラス音が加わり有機的な響きが増すと彼らの動きも音にあわせて滑らかさを増す。巧みにハットを操りながらリズムに合わせてピタッピタッと要所で揃えていく動きは絶妙で心地よい。
途中音楽が止み秒針音だけの中、横2列で並び1人が落としたハットをもう1人が足で蹴り上げ受け渡した。スタイリッシュな動きにため息が出る。遠くから投げられたハットを軽やかにターンしながらキャッチ!そんなTaabowのスマートな動きはこの上なくクールでときめきがとまらない!!音楽がブラスバンドセッションに変わるとジャケットプレイでラフさ見せ少し雑味のあるバイブスまでを見事に表現し切り会場からは称賛の声と共に大きな拍手が起こった。
唯一無二の世界観、Life² Cは音とダンスの融合を見事にここ聖地チッタで見せつけた。
チッタに響いたDB Singとボーカルコラボは新しい息吹
ーー「DB Sing 、STAGE ON THE SHOWお招きいただいてありがとうございます!」リョウタロウが声を張って挨拶した。DB Singはワタナベエンターテイメントに所属する育成型ダンス&ボーカルユニット。イベントごとにメンバー選抜を行っている。今日のメンバーも選ばれし7人だ!デビューを勝ち取るべく日々切磋琢磨している。

DB Singがハンズアップしてオーディエンスを盛り上げていく。
「楽しんでいきましょう!盛り上がりましょう!!STAGE ON THE SHOW!!!」韻を踏みながらノリノリに煽るコウヘイに「イェーイ!!」とオーディエンスもノリよくリスポンス!!
「SUMMER VIBER」はキャッチ―で明るくノリの良いダンスチューン。途中のラップパートが力強く《チュルチュル》と間奏でピースマークを両手で掲げるサビの手振りは可愛い。最後は両手のピースマークを繋げて観客に差し出しながら愛を届けた。
ーースタンドマイクの前に現れたのはKTA(OHL)、FAL(Def Class)、TAISUKE(NEWTREND)、TOWA(DB Sing)、B.A.C HOMIES(YUSUKE)の5人。いずれもグループでボーカルを担当する巧者揃い。ボーカルコラボの始まりだ。歌い始めたのは『もう一度』。2020年コロナ禍にTaka(ONE OK ROCK)や清水翔太など名ボーカリストが集って発表した”再生”をテーマにした名曲。

美しい5人のハーモニーに観客は引き込まれる。
5人は美しい歌声でハーモニーを響かせると「いつも応援ありがとうございます!」とオーディエンスに感謝の気持ちを伝えた。彼らは今日のリハが始めての歌合せでほぼぶっつけ本番!それなのにKTA(OHL)は「リハで半分ぐらいの時間を使って今までの活動をどういう風にしてきたとかを話した」「仲も深まって今日いい歌を届けることができたと思う」と語った。彼らがプロフェッショナルなのはさることながらスキルだけでなく歌心をいかに大切にしているのかがわかる。
MC YASは「これがぶっつけとはさすがにとても思えないくらい。このイベントはすごいね、ライブ感あるね!」と評し、「まだまだ続きがみたい」と語った。
ーーボーカルコラボはハーモニーが必要で即興としてはハードルが高い。しかし彼らは短い準備時間でしっかり歌心まで表現した。実際、所属違いのボーイズグループから5人も集まり一夜限りの生パフォーマンスというのはあまりない。彼らのこのライブ対応力の高さは彼らのほとんどがインディーズボーイズグループであり、ストリートを含めライブパフォーマンスを中心に日々精力的に活動している経験値なのかもしれない。
一番大衆にリーチしやすいボーカルコラボ、これからも大胆かつ丁寧に挑んでいってほしいと願う。
JAM HEADSとOHLがチッタに見せつけた己のシーンへの誇り
ーーぶち上げテンションのBGMと共にド派手に現れたのはJAM HEADSの7人。「音楽愛する仲間ってことで今日は楽しめそうですかー!」Lil Bellが煽ると「YEAH!」と声が飛ぶ。色とりどりのサイリウムを振る観客もハイテンションだ。
初っ端RUKAからの力強いラップの応酬で始まる彼らの代表曲「Tiki Tiki Bang Bang」。HAL、 SANIのハイトーンやJ-Kidなどボーカルも光る厚みのある1曲だ。妖しげなフレーズ《チキチキバンバン》の繰り返しはエキゾチックで中毒性がある。彼らは隙あらば煽りやコールを差し込んで観客と一体になりステージを創り上げていく。

「Alright」ではGAIの低音ラップが腹にドスンと響く。
ラストはリーダーのWANが「最後はこのステージを一緒に作ってくれたみんなに感謝をして僕たちからデカい愛を届けさせてください」と語り「Love Letter」を届ける。Lil Bellは「川崎は音楽の街ということで俺らも影響を受けたBAD HOPさんの曲も聞いてみてください」とHIPHOPシーンにリスペクトも示した。
常に対話を忘れずひと時もオーディエンスを置いていかない、ライブ感溢れる見事なステージング。大いに会場を盛り上げ4月からの全国ツアーへ向けて弾みをつけた。
ーー切なげなイントロが流れステージ中央にOHLの7人が姿を現した。KANNAがゆっくり顔を上げる。ミドルナンバー「どうして」を歌い始めると7人でエモーショナルに色香を踊った。

OHLの静かな佇まいはカリスマ的なオーラを帯びていた。
「俺らがOHLです。最後、川崎チッタ一つになって暴れようぜ!!」KANNAが言うと待ちわびたファンから悲鳴のような歓声があがる。
「原宿を爆買いの様に歩いているので見かけたら声をかけないでください!」とMCでは衣装担当のKTAが笑わせた。彼らはすべてが自主制作のDIYグループ。衣装もメンバー自身が自前で調達している。RYUSEIが「俺たち運営も自分たちでやりつつ楽曲は勿論振り付けも自分たちでやりつつ活動してますので1曲1曲に魂を込めて届けてます!」とグループの強みを誇った。
《1,2,3,4,5,6,7bit》GENが重低音で歌い始める。4月9日に初めてCDリリースするEPのリード曲「7bit」。《”Time is money”とか今さらええわ》と力強く言い放つ一言は強烈。自らの軌跡に対する強いプライドを感じる。間奏でKANNAがセンターに出ると力強いラップでNAOへバースを繋げていく。SHURUのスキルフルな高速ラップで観客が沸いた。

さらに熱いバイブスを伝えようと7人はステージ前方でオーディエンスを煽るように拳を振り上げる。
ラストはリーダーJUNYAが「みんなのかけがえのない1日を僕らにくれてるからみんなとたくさんの思い出を作って行きたい!」とオーディエンスに感謝を述べ、2ndシングル「ぼくらの「」」を届ける。《夜明けはもうすぐそこに来ている見失うな》というメッセージを残し 絶え間ないreborn(再生)を誓った。
彼らの誇り高き魂は熱いバイブスとなり音楽を通してオーディエンスに降り注いだ。生き残る覚悟を背負ってぶつけたパフォーマンスはここ川崎クラブチッタに生々しい爪痕を残した。
ラップサイファーで幕を閉じたチッタの夜
ーーMC YASの呼びかけでステージに1組づつすべての出演者が呼び戻された。全員が見守る中、LAST LAP CYPHERが始まる。各組から選ばれた6名のラッパーLil Bell(JAM HEADS)、SHURU(OHL)、リョウタロウ(DBSing)、MiTEY(B.A.C HOMIS)、REIJI(Maison B)、AKEY(Def Class)が前に出た。最後のパフォーマンスなのでみんな気合たっぷりだ!
MC YASの司会にすっかり慣れたオーディエンスたち、「お?と思ったら拍手、ヤバって思ったら、、」「YEAH!!」元気なリスポンスが起こる!
「THE FINAL CYPHER スタート!!」合図が出されると6人はミドルテンポのビートに合わせステージをゆっくり旋回し始めた。「お前ら声出せんのか―!」がAKEY(Def Class)が始めにステージ前方で煽りながらラップを始める。

AKEY(Def Class)はオリエンタルな節回しで刻み”マジで最高、みんなと共に声を枯らす!”と言った。
リョウタロウ(DBSing)は喉の奥で鳴らす深めのトーンで”畳み掛けるライミング。するとMiTEY(B.A.C HOMIES)が裏拍を捉えたスキルフルな節回しで応戦し「”いつか埋めるクラブチッタ!”と言い放った!
クッパの甲羅を背負ったLil Bell(JAM HEADS)はステージ前方で左右に歩きながらグルーヴィーなライトトーンで余裕にカマす。そこに被せるようにREIJI(Maison B)は意外にもメロウなラップでエモーションに刻んだ。ラストのSHURU(OHL)はステージ前方で観客をのぞき込むようにしゃがんで初っ端から高速ラップで応戦。

SHURU(OHL)は最後、”俺は今日も君のためにステージに立つそれでいい!”とフロアを指さしながら言い放った。
ーー彼らのバースは自らの愛や夢を語った。ラップサイファーによくあるいわゆるディスり合い(=スキルやウィットを競うHIPHOP特有のアート)は今回はなく、代わりに内なる想いを繋いでいくスタイルが際立っていた。これをどう捉えるかという議論は有識者に任せるとして、こんな風に感情を紡いでいく表現は必ずエンターテイメントとして需要があると思われる。なぜなら私たちはいつもアーティストの本音やリアルにより心を動かされるからである。今後もっとタグを強化すればこのコラボチームでバースを繋ぎ新たな楽曲をも生み出せるのではないかというシナジーへの期待も生まれた。
「THE FINAL CYHER 終了ーー!」MC YASが終わりを告げる。するとAKEYとLil Bellが手に持っていたお菓子袋をオーディエンスに投げ込んだ。ハロウィンパーティーのような楽しい幕切れ!!
ラストはまたMC YASが「STAGE ON THE?」と最後のリスポンスを要求する。すると「SHOWー!!!」とオーディエンスが元気に叫び、にぎやかに「STAGE ON THE SHOW」の幕が閉じた。
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ーー約4時間にわたる長いイベントであったが出演者の個性あふれるステージングはそれぞれ見応えがあり存分に楽しめた。特筆すべきはやはり「ダンス」「ボーカル」「ラップ」3つのコラボステージであろう。最近流行りの所属レーベルの垣根を超えたコラボステージだが、これを3つ揃えでやってのけたことは今回のイベントの成功の1つである。
さらに今日のイベントはグループ以外にもソロアーティストやダンスチームの参加があり、それがまた各コラボステージのレベルを引き上げ見応えを増幅させていた。

まだまだ続きを見たいと思わされた「STAGE ON THE SHOW」
このイベントはまだまだ育っていく予感が大いにする。今日チッタに立てられた旗のもとに集った仲間たちが今後もイベントを盛り上げ大きくしていくことに成功できれば、彼らのインディーズダンスボーカルシーンを新たなエンターテイメントとして拡めていくきっかけになるのではないだろうか。
若きCEOの挑戦が実を結び、ここ川崎クラブチッタがまたそんな新しいエンターテイメントの発祥地になることを願わずにはいられないのである。
◆STAGE ON THE SHOW◆ 2025年3月20日(木) @CLUB CITTA’川崎 主催:1HUNDRED MUSIC Inc.
楽曲: roomR | TuneCore Japan / Maison B Official – YouTube
楽曲:NEWTREND | TuneCore Japan / www.youtube.com/@NEWTREND-KAERU
楽曲: B.A.C HOMIES | TuneCore Japan
楽曲:www.youtube.com/@JAMHEADS_official
・OHL
楽曲: OHL |TuneCore Japan / OHL – YouTube
MC:MC YAS
OPENING ACT:
楽曲:ENDRIP. | TuneCore Japan / www.youtube.com/@ENDRIP._official